EXHIBITIONS

この度、『神戸智行(かんべともゆき)展』を開催することとなりました。

神戸智行は多摩美術大学大学院日本画専攻を修了後、同大学の日本画研究室助手として活躍する無所属の作家です。作家自身の身近にある自然や生き物をモチーフにして制作される作品は、薄い和紙を重ねる事で日本画独自の表現方法である裏彩色に似た美妙で透明感のある作品となります。「日常の何気ない時間の中に潜む、どんな小さな生・動き・秩序を少しでも多く、いつまでも敏感に感じ取り続けていきたい、そしてこの世界・時代を見つめ探り続けていきたい」、という制作姿勢が、無数に描かれる金魚や蟹、河原の石などとなり、その世界にも知らず知らずのうちに出来上がる秩序や様子を表現することで現代社会そのものや、作家の思いを表そうと試みています。「幼少の頃から河原で遊び、親しみ、多くの事を学びました。私にとって身近で、自分の心情や思いを投影しやすいものの一つであります。」というように水に関する作品を現在は多く制作しています。

最近では美術館(高崎市タワー美術館)の企画展に採り上げられたり、企業のカレンダーに採用されるなど、活躍の場が広がりつつあります。今回は、大作から小品まで、新作を10数点発表いたします。現在伸び盛りの作家の人柄が滲み出た素晴らしい展覧会です。ぜひご覧くださいませ。  (2007年11月吉日)


「神戸智行展」
会期|2007年12月12日(水)~12月22日(土)
会場|ギャラリー広田美術