ギャラリー広田美術では、2019年11月15日(金)から11月30日(土)まで、漆原夏樹展を開催いたします。1977年生まれの漆原は、東京芸術大学大学院美術研究科日本画専攻を修了後、個展を中心に制作を続けている作家です。
2013年の個展より人物と風景を中心にした作品を描き始め、存在のあり様を表現しようと制作してきました。
近年は、制作をするために行う「写生」が自分の見ている世界を「誤訳」させ、自らしか見ることのできない景色や気配があると感じ、それを描くことで自分と他者、それらをとりまく世界との流体のような関係性を形象化しようと試みています。
今回の個展では、写生や技法に基づいた作家の自由意思と画面上の予期せぬ出来事との境で浮かび上がってしまった景色を矯正せずに受け入れるような制作をしています。
「様々なものを内包した豊穣の光景は、身近な存在をとりまく生活の中のささやかな物語が、神話のような多層の意味と価値を持ちうることを示しているのではないか」と考える漆原夏樹の新作約15点の展示を予定しております。ぜひご覧いただきますよう、宜しくお願い致します。






