ギャラリー広田美術では、2016年11月11日(金)から11月26日(土)まで、榎本裕一展 を開催いたします。
榎本裕一は美大で洋画科に在籍し、油彩画を描きながら様々な素材や表現方法を模索してきました。その中で最も興味を持った素材が木材だったため、加工技術を学びに東京藝術大学大学院の木工芸研究生として進学、そこで挽物轆轤を知り石川県挽物技術研究所に入学します。その学んだ技術が作品を構成する要素、素材や形も含めて限りなくシンプルにすることを考えているという制作に繋がり、現在は観察した植物の豊かな色彩を支持体に塗り重ねていくという行為になっています。しかしそれは絵画として制作され、抽象画ではなく具象画として描き出された作品です。作家自身が見たい、欲しいと思って制作しているという作品は、まだまだ完成していませんが、とても綺麗で自然の色彩に負けない魅力を持っています。大作3点を展示致します。
「植物を観察することから私の仕事が始まります。
植物のもつ色彩はとても豊かです。その色彩を、刻々と変わる自然の光と植物の成長過程の中でとらえ、支持体に色を塗ることが私の今の仕事です。」(榎本裕一)
榎本裕一(Yuichi Enomoto) 略歴
1974年 東京生まれ
1996年 東京造形大学 美術学科美術専攻卒業
1998年 女子美術大学大学院 美術研究科美術専攻 洋画研究領域修了
2002年 東京藝術大学大学院 美術研究科工芸講座 木工芸研究生修了
2005年 石川県挽物轆轤技術研修所 基礎コース修了
2006年 金沢美術工芸大学大学院 特別科目等履修生修了