ギャラリー広田美術では、2019年9月27日(金)から10月12日(金)まで、狩野宏明展 を開催いたします。
狩野宏明は筑波大学で博士号を取得後、文化庁の海外研修でフィレンツェに2年間滞在、現在は制作をしながら奈良教育大学の准教授として活躍している大変優秀な作家です。
本展では、15世紀イタリアの画家フランチェスコ・デル・コッサの「受胎告知」に発想を得て作品を制作しています。
狩野は「受胎告知」を画集で眺めていた時、大天使ガブリエルの身振りが、何かのボタンを押しているように見えたといい、ガブリエルのその行為をきっかけに、画中に描かれた聖母マリアが大爆発を起こす、というヴィジョンの着想を得たようです。
副題ともなっている'《爆発するマリア》には、決して破壊や暴力といった爆発ではなく、想像的で生命力を持った爆発を意味しています。また、《ボタンを押すガブリエル》は「選択」と「賭け」の象徴とし、唯一の現実を生み出すと同時に、無数の可能世界を生み出す分岐点となるこの「選択」と「賭け」を肯定的に表現することができないか試みています。
「私は《ボタンを押すガブリエル》と《爆発するマリア》を主なモチーフとした本展の作品群において、様々な課題を抱えながらも日々の「選択」と「賭け」によって、無数の可能世界の中からこの唯一の現実世界を協働して作り上げている生命の躍動と連関を表すことを試みている」という狩野の大作を含む約15点の新作展です。ぜひご覧いただきますようお願い申し上げます。
展覧会概要
会期:2017年4月14日(金)~4月28日(金) 11時~19時(日曜日休廊)
会場:ギャラリー広田美術
東京都中央区銀座7-3-15 ぜん屋ビル1階 TEL:03-3571-1288
http://www.hirota-b.co.jp email:hirota-b@hirota-b.co.jp
狩野 宏明 略歴
1983年 山形県生まれ
2010年 筑波大学大学院博士後期課程人間総合科学研究科芸術専攻 修了 博士号取得(芸術学)
2010年~2012年 文化庁新進芸術家海外研修制度によりイタリアのフィレンツェに滞在
主な展覧会
2018年 舩岳紘行×狩野宏明 二人展 神話とサイボーグ/北海道教育大学(北海道)
個展「狩野宏明展 SCAFFOLDING」(最上川美術館・真下慶治記念館/山形)
2016年 個展「狩野宏明展 (シュル)レアリスム旅行団」/ギャラリー広田美術
2015年 個展「狩野宏明 ツギハギノオクユキ」/ギャルリ・サンク(奈良)
個展「狩野宏明展 -time travelling painter-」/ギャラリー広田美術(東京)
個展「狩野宏明展 記憶の劇場」/佐藤美術館(東京)
2014年 Art Stage Singapore 2014/Marina Bay Sands(シンガポール)
2013年 個展/ギャラリー広田美術(東京)(同2010年)
第16回岡本太郎現代芸術賞展/川崎市岡本太郎美術館(神奈川)
Art Stage Singapore 2013/Marina Bay Sands(シンガポール)
2011年 狩野宏明、福崎翼展/Locanda degli Artisti、(フィレンツェ)