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ギャラリー広田美術では4月4日(金)~4月19日(土)まで「寺内誠展 -透明な音溝-」を開催致します。
また、個展を前に3月6日(木)~3月9日(日)まで開催のアートフェア東京にて本展に新作を関連する新作を先行的に5点ほど発表させていただく予定です。

近年「目の前の景色を手がかりにして見えない世界を手繰り寄せ、そこに漂う不可視の輪郭とでもいうべき存在をどうにかして描き出すこと」を制作の軸に描き続けている寺内誠の2年ぶりの個展です。

これまで日常の風景やいつか見た光景などが時間を経て目の前の何気ない景色と相まって生まれる新しいイメージを描いてきた寺内ですが、ここ数年は自覚的に絵画空間上に別次元の領域を表そうと意識してきました。
また、油彩という物質に改めて着目し、物質感や偶発性によってできる質感、マチエールを意識的に取り入れながら制作をしており、本展でも同様に物質としての存在感も強く感じる作品群となっております。
寺内は数年前に蚤の市で見つけ購入した「音溝(おんこう)」の刻まれたポストカードをきっかけに、目に見えずとも確かにある世界が 自分自身の制作につながっているように感じたことから、この出来事を副題としたようです。
「音溝」とは「レコード盤に刻まれた、音を記録したみぞ」を意味し、そのポストカードは冷戦時代に禁止されていた西側のロックや ポップスなどを密かに聞くために作られたソノシートでした。

本展「透明な音溝」では、溝の向こうに見えない音の世界が存在しているように、世界に漂う溝らしき感触を自身の絵画を通して視覚化 できる何かに変換できないかと試みた新作を発表いたします。
50号の連作を含む約10点の新作展となっておりますので、ご覧くださいますようお願い申し上げます。


「寺内誠展 -透明な音溝―」
会期:2025年4月4日(金)~4月19日(土)
時間:11:00-19:00
休廊:日月
会場:ギャラリー広田美術 東京都中央区銀座7-3-15

アートフェア東京についてはこちらのページをご確認くださいませ。
https://hirota-b.co.jp/news/2025/01/-2025.html