ハイヌウェレの生れ落ちるとき

大島真由美

2019年制作
35.0×45.0㎝ 和紙、ピグメントスティック、墨、アクリル

作家コメント

これはもともと、M=L・フォン・クランツの「世界創造の神話」という本にでてくる、北アメリカのインディアン、イロクォイ族の物語です。

オングウェと呼ばれる天上に住む存在のうち、一人の女性が危険な宇宙の旅の末に天から落とされて闇の中に落ち、

水面の鳥(ある一羽は水面に映った落ちてくるその女性を見て「女の人が水の中からやってくる!」といいます)たちが飛び上がって背中でうけとめる話です。

物語ではカメが彼女を受け取りますけれど、絵のなかでは民芸品のウサギになりました。

このお話は別にハイヌウェレ型ではないのですが、彼女の魂もそんな風にうまれたのかな、という気分でこのタイトルにしました。