脈動のリズム

野崎慎

2019年制作
4F 紙本彩色

作家コメント

この作品は、植物が成長していく過程で見せる躍動的な動きから着想を得ました。
植物はそのゆっくりとした動きのため、短時間の観察では一見静かに佇んでいるように見えますが、日々の茎や葉のカーブや花の向きや形の変化から、確実に自力で24時間動き続けている事が分かります。
命ある動物や人間では当たり前に感じる「動き」を同様に植物から改めて実感した時の驚きと興味が作品を作る動機になりました。
「脈動のリズム」では特に、その躍動的な動きが象徴的なアネモネをモチーフに、一見表には現れないけれど細胞の内側から溢れでる、脈を打つように絶え間なく刻まれていく生命の力強さを描きたいと思い制作しました。