ヤマカリ #1

財田翔悟

2020年制作
10F(53.0×45.5㎝) 綿布、ピグメント、岩絵の具、アクリル、硫酸カルシウム、箔/2020年

作家コメント

「ヤマカリ(山借り)」とは「ヤドカリ(宿借り)」を もとにした造語です。 もともとは布団や毛布を被っているだけの普段の 自宅の風景でしたが、山形で日々見ることの出来 る、山の荘厳さを借りることで身近な人の尊厳や 存在としての大きさを表現できるのではと考えま した。 「山」というものは信仰の対象となる事も多く、 実際どの地域でも山に対して畏怖や畏敬の念を抱 いてきた歴史があります。 そのこと自体は共感する部分も当然あるのですが、 私にとってはその山へ向けるべき感情が部屋の中 にいる存在に向いているという事なのだと思いま す。

掲載|「財田翔悟展 -言葉にかけては、おぼつかないものだから-」展示風景(新宿・佐藤美術館での個展にて|2022年)
撮影|ⓒ松尾宇人